『ぷっすま』などでお馴染みのタレント・ユースケサンタマリアは約8年もの間、うつ病に悩まされていた。現在はうつを克服して活躍中だ。うつ病を患って激やせした当時から現在まで、ユースケサンタマリアの病気についての情報をまとめた。
タレント・ユースケサンタマリアは約8年間も『うつ』に悩まされていた
ユースケサンタマリア
本名:中山裕介(なかやま・ゆうすけ) 生年月日:1971年3月12日 出身地:大分県大分市 血液型:B型 職業:俳優、タレント、司会者、歌手
明るく楽しく、どこか「テキトー」な印象もあるタレントのユースケサンタマリア。テレビ朝日系バラエティ番組『ぷっすま』などでは、SMAPの草なぎ剛とともに「いい加減で脱力気味」な姿を見せるなど、ユースケサンタマリアは一見するとうつ病とは無縁だ。しかし書評家の吉田豪はとあるラジオ番組で「ユースケサンタマリアは8年間にも渡るうつ状態で苦しんでいた」と語り、ユースケサンタマリアの抱えた苦悩を明らかにした。
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ユースケサンタマリアの来歴
元はバンドマンだったユースケサンタマリア
高校時代、地元の大分で『XYZマーダーズ』というバンドに所属していたユースケサンタマリア。地元ではなかなかの人気を誇ったバンドだが高校卒業と同時に解散し、ユースケサンタマリアはロックバンド『NUTTIES』を結成する。クラウンレコードよりCDを1枚、自主制作アルバムを2作発表し、エフエム大分のラジオ番組で司会を務めるなどの活躍を見せた。
その後、上京したユースケサンタマリアはラテンロックバンド『BINGO・BONGO』にヴォーカルとして加入。同時に地上波ではフジテレビ系の番組にも出演、衛星放送番組『スペースシャワーTV』ではウルフルズのトータス松本とコンビを組んで音楽専門の生放送番組『夕陽のドラゴン』にて司会を務めるなど徐々に知名度を上げていく。
踊る大捜査線とぷっすま
踊る大捜査線
フジテレビ系の大ヒットドラマ『踊る大捜査線』に出演したことで、ユースケサンタマリアは多くの人に知られるタレントとして地位を確立する。そして同時期に『BINGO・BONGO』は解散したことで、バンドマンではなくタレント・俳優としての顔が一般的なユースケサンタマリアのイメージとなる。
ぷっすま
コメディシーンが多いながらもシリアス展開のテレビドラマとは別の顔として、テレビ朝日系深夜番組『ぷっすま』では草なぎ剛とともに「ユルい」空気を見せるユースケサンタマリア。オリコン・エンタテインメントの調べで「全世代から支持されている深夜テレビ番組の第1位」を記録するなど、ユースケサンタマリアは世代を問わず好かれる存在となっていた。
過労と激やせで休業するユースケサンタマリア
俳優としてもタレントとしても活躍、さらにはミュージカルに主演するなど多忙を極めたユースケサンタマリアさんであるが、2004年頃から「過労などによる体調不良」で仕事を休業したり、妙に出番が少ないなどの不自然な出演が目立つようになる。激やせして頬もこけ、ファンからは病気を心配する声があがった。
『うつ病』で激やせしたユースケサンタマリア。現在はうつ病を克服した?
健康面を不安視されながらもテレビに出演し続けたユースケサンタマリア。休業から復帰してもユースケサンタマリアの口からは詳細が明かされなかったのだが、その何年も後にTBSラジオ「たまむすび」でインタビュアーの吉田豪さんが自身の著書「サブカル・スーパースター鬱伝 (徳間文庫カレッジ)」を紹介するにあたり、「ユースケサンタマリアがうつで苦しんでいた」という話を語った。
32歳ごろにすさまじい気だるさと吐き気に襲われ、食事すら喉が通らなくなったというユースケサンタマリア。激やせして心配された2004年頃のことだ。病院で診察するも異常の原因がわからず、しかしその症状はすさまじいもので、テレビの本番中であろうといつ嘔吐するかわからないので缶を近くに置いていたというほどだ。
原因は激務に加えて「納得のいかない仕事が増えた」ことにあるという。その心理的なストレスから、ユースケサンタマリアは心の病にかかってしまったらしい。
知人からは「美味しいものを食べれば治るから」と食事に誘われ、妻からは「自宅で寝てばかり。食事も残してばかり」と文句を言われ、周囲から理解されず、ユースケサンタマリアのうつ状態はどんどん深みにはまっていったという。さらには心療内科を勧められると「うつ病ではないのに心療内科にかかると、わざと病んだ雰囲気を出して医師の期待に答えようと演技をしてしまう」と悩んだらしく、快調の手がかりすら得られなかったようである。
現在のユースケサンタマリア
そうして仕事の裏で八年間も苦しんだユースケサンタマリア。復調した理由は自分でも判然としないようだが、長い時間をかけて少しずつ心理的な変化があったらしい。「自分が芸能界にいるのは、一般人が芸能界にいるような感じ」と語ったユースケサンタマリアさんは「自分はこの世界には馴染めない」、「完璧な芸能人になるのを諦める」というように、理想を諦めることで苦しみから解き放たれていったそうだ。
完璧を志さなくなったことで少しずつ元気を取り戻していったユースケサンタマリア。現在は完全に復帰し、テレビやドラマなどで活躍しているユースケサンタマリア。突然患ってしまい、いつ完治するかもわからないというところも『うつ病』の恐ろしいところである。
カメラフォルダ覗いた友達がこの画像みて「なんかこの人、ユースケ・サンタマリアに似てるね(笑)」と言い出したので““““無””””になった。 pic.twitter.com/S5P5D16KOM
— (@babybaby_____) June 21, 2017
ユースケサンタマリアの患った『うつ病』ってどんな病気?
『うつ病』とは気分障害の一種。軽いものでは「なんとなく気だるい、動きたくない、妙に疲れる」といった「甘えや怠け」ととらえられやすい症状のため誤解されがちなのだが、悪化すると著しい機能の障害を引き起こしてしまう恐るべき病気なのである。
ゴールド速報! : 【ドラマ】ユースケ・サンタマリアがNHK連ドラ初主演でラブコメディー 門脇麦、石田ニコルと共演 7月15日スタート https://t.co/mbyIbktDXH pic.twitter.com/5LKezCVzrc
— ゴールド速報 (@goldsokuhou) June 16, 2017
WHO(世界保健機関)においても『うつ病』を「人生において健全な生活を喪失する期間の長い病」の第3位に位置付けている。そして有病者数は世界で3.5億人と桁外れに多く、有効な治療手段もない。うつ病は現在の社会に多大な悪影響を与えている病と認識されている。
現在も増え続ける病気『うつ病』
うつ病の原因は「ストレス」とされているが、ストレスはほとんどの人々にとって避けられないことであるというのも問題だ。現在の日本人のうつ病有病率はなんと12%ほどもあるという。これは8人に1人がうつ病、うつ状態にあるということで、決して他人事ではない問題である。
さらにうつ病の症状は人によって様々だ。「眠れない」という人もいれば「眠くてしょうがない」という人もいるし、「便秘気味」という人もいれば「下痢がおさまらない」という人もいるなど、まったく逆の症状で苦しむ人さえいる始末である。しかしそれらの症状どれもが本人にとっては多大なストレスとなり、症状を悪化させていく一方であるというのも問題である。
うつは現在の社会において極めて身近な問題
うつ病を完治させる方法は「ストレス源を除去する」ことである。それは直接的に問題点を解決するだけでなく、問題から逃げるという手段をとってもいいということだ。ユースケサンタマリアの場合は「諦める」ことでストレスから離れられたようである。しかし、うつで判断力の低下した状態で物事を決めるのは危険性も伴う。焦らずに病状が落ち着くのを待ち、そうした状況でゆっくり判断していくことが大切だろう。
『うつ病』を患ったユースケサンタマリアとその現在のまとめ
うつ病を患ったユースケサンタマリアとその現在についてのまとめはいかがだっただろうか。常に好奇の視線に晒されるストレスの多い業界ということもあって、芸能界ではうつ病を患う人が非常に多いそうだが、ユースケサンタマリアもそのひとりだったのだろう。周囲の期待とそれに答えようとする自分、理想を追い求める自分。そういった崇高な志こそが彼ら本人を苦しめるものに違いあるまい。
もちろん身近にもうつ病で苦しんでいる人や、将来的にうつ病を患ってしまう人も多くいるだろう。そんな彼らに対して周囲がすべきことは、ただ「受け入れる」ことだけだ。過度の干渉も無干渉も心理的負担となって苦しめてしまう以上、近くから見守り、手を伸ばされたときに握り返してあげることだけが我々の出来ることなのではないだろうか。