放送中の月9ドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』(フジテレビ系)に出演中の女優・戸田恵梨香(28)が、7月28日に放送されたトークバラエティ『ダウンタウンなう』(同)に出演した。この番組中、MCである松本、浜田、坂上が、戸田の発言に対してしばしば「キツい」と評することに、ちょっとびっくりした。
『ダウンタウンなう』のメインである「本音でハシゴ酒」のコーナーは、松本人志(53)、浜田雅功(54)、坂上忍(50)の3人が、居酒屋をハシゴしながらゲストとトークを繰り広げる内容。MC側のアシスタントというか華を添える役割の女性ゲストとして浅田舞(29)もいた。
戸田は一軒目のゲストとして登場した。8月で29歳になる彼女の“恋愛観”を中心に語り合うねらいらしく、「○○な男性が好き」「こんなカップルは嫌!」「苦手な男性のタイプは…」「婚期を逃している理由」といったトークテーマが用意されていた。
まず好みの男性のタイプを聞かれ首を傾げる戸田に、松本が「年下?」と訊ねると、そういうわけでもないという表情を見せ「明るくて楽しい人がいい。結婚願望はありますよ」と言う。どういう職業がいいかと聞かれ「こういう職業がいいとかはない。……松本さん、『つまんね~回答言いやがって、面白いこと言えよ』って顔してますよね(笑)」と切り返した戸田に、「強気のツッコミを入れた戸田さん」とナレーションがかぶさる。
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公衆の面前でイチャつくカップルが苦手だという戸田、「なんかもう直視しちゃう、ビックリして。何で? って疑問になるんですよ」「ちょっとしたチュッチュくらいなら可愛いと思うんですよ、でもガチのやつあるじゃないですか」。MC陣に「ご自分もそういうのはないんですね」「インドアですか? そういうことするときは」と聞かれ、「まあそうですよね、外だとちょっと、嫌だ。もう」とクールに断言した戸田に、坂上は「ちょいちょいあなたキツいわ」「ここぞというときに言い切りますわ」と苦笑い。恥ずかしがるリアクションを期待したのだろうか。
次に嫌いな男性のタイプとして「お酒を強要する人が嫌だ」「俺がお酒強いねん! って話はいいんです。お酒強いねんっていうのを、男の人ってどっちが強いのかを競争しはじめる人多くないですか?」。痛いところを突かれたのは坂上で、そういう癖があり特にテキーラ競争などしがちだという。
戸田は坂上に対しては「それはいいけど」と許容し、「飲みたくないよって人にまで飲酒を強要する男性が嫌い」だと言い、自身は強要されたら「もういらないから」ときっぱり断ると言った。周囲の人間が強要していて、飲まされる側が「明らかにもうヤバそう」になっていたら、「ストップをかけるかもしれない」そうだ。
ここで戸田の“カッコイイ話”が挿入される。『コード・ブルー』で共演している浅利陽介(29)らとの酒席で、酔った年上の無名Vシネ俳優が、浅利の頭をペシペシ叩きながら説教している姿を見て、戸田は「そうやって頭を叩きながら説教する人って最低だと思いますよ。もう帰ろう!」とピシャリと言ったそうだ。浅利は「ズバッと言ってくれて、恵梨香ちゃん、本当にカッコイイと思いました」とコメントを寄せている。
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番組では“男前すぎるエピソード”がまだまだある、として、親友である水川あさみが「高級家具も即決で買う」、山下智久が「Pって呼ばれてます。P天然だなとよく言われる。(戸田は)共通の友人たちの間では“えりお”って呼ばれてる。男らしいところがある」とコメント。すると松本が唐突に、こう聞いた。
松本「Sでしょ?」
浅田「Sっぽい~」
戸田「本当ですか? わからない」
松本「絶対Sよ」
しかしこの話は膨らまなかったのか、長引かせることなくトークテーマは最後の「婚期」に。戸田はミニチュアシュナウザーとチワックスを飼っているが、戸田のマネージャー「あまり飼い犬に愛情が行き過ぎると婚期が遅れるようで心配」しているという。しばし愛犬トークを交わしてから、坂上はこう告げた。
坂上「マネージャーさんは犬に気が入っちゃってるから婚期が遅れるって心配してるようですけど、やっぱそれだけじゃない気もしますよね。今、お話を聞いてると。やっぱ、とても強いというか」
松本「わりと怒ってる人なんですね。怒ってるというか世間に対して、舌打ちするでしょ、しょっちゅう」
戸田「舌打ちはしないですね」
松本「本当? 本当?」
浅田舞「でもすごいサバサバしてて、同じ女性からは憧れる。むちゃくちゃ。
戸田「へえー」
これにて戸田の出番は終了。彼らは「やー、やっぱ女優さんですね」と、なんとなく上機嫌には見えない表情でそぞろ歩き、別のゲストが待つ二軒目へ一行は歩いて行くのだった。
戸田は20代前半の頃、「ワガママ」「気が強い」「第二のエリカ様」という悪評をいくつかの週刊誌やスポーツ紙に書かれたことがあった。気にいらない共演者の足を踏んづけたとか、ヘタクソ呼ばわりした、という「普通しないだろ」と思われる信憑性の低いイヤガラセの類もあったが、その内容の多くは、現場で物怖じせず、共演者にダメ出ししたり監督に意見したりすることを指して「ワガママ」「気が強い」「第二のエリカ様」と結論づけるものだった。そもそも、そうした行動が実際にあったとして、それが「ワガママ」等とみなされること自体、若手女優はお人形さんでいれば良いとしているようなものだろうといつも疑問だった。
ひょっとしたら、戸田が『普通に』振る舞っているだけで、「怖い」「気が強い」と受け止める男性がいるのではないか。ことさらに優しく、穏やかに、ものごとを断言せず曖昧な口調で受け流すようなことが、「怖くない女性」として見られるために必要なのではないか。今回の『ダウンタウンなう』において戸田が登場していたほんの数十分、彼女から「気が強い女性だな」という印象を私は受けなかった。
もし彼女が「彼」だったら、28歳のイケメン俳優としてあの場に登場していたら、「お酒を強要する人は良くない」「街中でイチャつくのは変だと思う」等の考えを話しただけで、「絶対S」「気が強い」と返されただろうか(そもそも「婚期うんぬん」の話は、28歳の男性ゲストだったらきっと出なかったと思う)。誠実な男性ですね、という称賛に変わっていた可能性すらある。ああ、男性は「女々しい」とdisられることはあれど、「気が強い」と敬遠されることはないのだった。
あの場で戸田が、50代のMC男性陣に求められていた受け答えは、なんとなくわかる。それは多くの場所で、一般女性が求められているものと同じだ。
引用元:http://wezz-y.com/archives/49702/2